同じことを考えてしまう状態とは?原因や改善方法を紹介!
「同じことを考えてしまう」、「過去のことにとらわれやすい」など、ぐるぐる思考に陥っている方はいませんか?
ぐるぐる思考(反芻思考)とは、同じことで悩み続けたり、ネガティブに物事を捉えたりする考え方のことです。
この思考になりやすい方は、集中力や注意力が低下したり、不安になりやすかったりするので、同じことを考えてしまう原因を理解して改善することが大切です。
今回の記事では、同じことを考えてしまう状態、同じことを考えてしまう人の特徴、原因、改善方法について紹介します。
同じことを考えてしまう状態とは
同じことを考えてしまう人は、ぐるぐる思考、いわゆる反芻思考に陥っているかもしれません。
「牛が一度食べたものを再び口に戻す行為」は反芻と呼ばれていますが、ここで言う反芻とは「一度解決した悩みで再び悩み始めたり、ネガティブなことを考え続けたりする行為」のことです。
反芻思考に陥ってしまうと、抑うつ気分が助長されたり、不安感が増大したりします。
さらには、集中力や注意力の低下にも繋がるので、反芻癖のある人は注意が必要です。
同じことを考えてしまう人の5つの特徴
同じことを考えてしまう人の特徴を紹介します。
1. 完璧主義
同じことを考えてしまう人は、完璧主義である可能性があります。
完璧主義とは、完璧を目指すために高い目標を設定して厳しく自分を評価する傾向のことです。
完璧へのこだわりが強く「本来ならこうあるべき」という理想があるため、失敗をした際でも一倍執着してしまい、同じことを考えてしまいます。
完璧主義の人には目標に対して一定の成果を出せるなどの強みはありますが、過去の失敗にとらわれるなど、自分に過度なプレッシャーを与えてしまうため注意が必要です。
2. 自信がない
自分に自信がない人は、同じことを考えてしまう傾向にあります。
自信がないということは、自分の行動や考え方、周りからの評価などに対して不安を感じてしまう状態ということです。
「この考え方でよかったのだろうか」「あの時このように行動すればよかった」など、自信がない人は過去のことにとらわれてしまいます。
一方、自分に自信がある人は必要以上に過去のことにとらわれず、前向きに物事を捉える傾向にあります。
3. 感受性が強い
同じことを考えてしまう人の特徴として、感受性が強いことが挙げられるでしょう。
感受性が強い人は、他の人よりも様々なことに気づきやすく、そのことについて考えすぎてしまいます。
感受性が強い人の中には、「HSP(Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」という人も少なくありません。
HSPの人は、あることへのリスクを想像したり、相手の言動を気にしたりする傾向にあるため、ぐるぐる思考に陥りやすいのです。
4. 心配性
心配性で同じことを考えてしまう人は多いのではないでしょうか。
心配性とは、細かいことまで必要以上に心配する性質のことです。
一度確認したことでも不安になり、何度も確認しようとします。
心配性の人はさまざまな情報を収集して不安を和らげようとしますが、さらに考えることが増えてしまい、疲れやすいのです。
5. コミュニケーションが苦手
同じことを考えてしまう人の特徴として、コミュニケーションが苦手な点も考えられるでしょう。
不安や悩みがあっても他の人に相談できず、1人で抱え込んでしまいます。
人に頼ればすぐに解決できる問題でも1人で悩んでしまうので、結果的に同じことを考えてしまうのです。
他の人に相談できる場合、悩みを共有することで自分の気持ちを整理したり、不安感を軽減したりできます。
ぐるぐる思考(反芻思考)から脱却する方法
ここでは、ぐるぐる思考(反芻思考)から脱却する方法を紹介します。
悩みや不安を書き出す
同じことをずっと考えてしまう人は、悩みや不安を書き出すとよいでしょう。
ノートやスマホのメモ機能などを使って、頭の中で考えていることを書き出します。
書くという行為は、自分の状態を客観的に知るために有効です。
頭の中で考えていることが視覚化されるので、より冷静に自分の状態を判断することができます。
例えば、自分が何に対して不安を感じているかがわかれば、より具体的な解決策を考えられます。
日記を習慣化させるのも、自分の状態を客観視する手段として有効でしょう。
他の人に相談する
同じことを1人で考えてしまうという人は、他の人に相談してみましょう。
悩みや不安を書き出す行為と同様に、他の人に話すことで自分の思考が言語化され、より客観的に自分の状況を判断できます。
友達や家族、職場・学校の先輩など、周りで相談しやすい人を探しましょう。
他の人に相談するのが苦手という人は、カウンセラーや医療機関などで話を聞いてもらうとよいかもしれません。
時間を意識する
時間を意識することで、ぐるぐる思考から脱却できる可能性があります。
同じことを考えてしまう人の代表的な悩みとして、長時間考えすぎてしまうことが挙げられます。
そういった場合、考える時間を意識的に設定することで、考えすぎてしまう状態を改善することが可能です。
例えば、タイマーなどを設定したり、移動時間を考えごとに使ったりなど、時間を意識した生活を心がけることをおすすめします。
とりあえず行動してみる
同じことを考えすぎてしまう人は、とりあえず行動してみるとよいかもしれません。
同じことを考えすぎる人の中には、将来起こり得るリスクに対して不安を感じている人が多く見受けられます。
しかし、まだ起きていないことに不安を感じても、どうすることもできません。
そのため、不安を軽減するために準備したり、とりあえず行動したりすることが重要なのです。
行動しているうちに自信がついたり、不安が軽減されたりする可能性があります。
マインドフルネスを実践する
マインドフルネスを日頃の生活に取り入れることで、ぐるぐる思考から抜け出せるかもしれません。
マインドフルネスとは、現在起きている経験に集中するプロセスのことです。
具体的には、瞑想やヨガなどの方法が挙げられます。
まずは静かな環境に身を置き、姿勢を正します。
目を閉じて自分の呼吸に意識を向けた後は、深呼吸を繰り返してリラックスした状態を作ります。
何も考えない状態を作り、設定時間までその状態を保ちます。
このようにマインドフルネスを取り入れることで、気持ちが落ち着き、考えすぎによる不安感を軽減することができるのです。
スポーツに励む
ぐるぐる思考から脱却したいという人は、スポーツに励むことをおすすめします。
スポーツに集中している間は、余計なことを考えずに現在の経験に集中できるためです。
例えば、ノルディックウォーキングやワークアウト、体操・ストレッチ、ヨガ、球技などが挙げられます。
勉強や仕事で忙しい場合でも、15分間ウォーキングの時間を取る、休日はジムに通うなどして、スポーツを習慣化させるとよいでしょう。
ぐるぐる思考(反芻思考)から脱却しよう
今回の記事では、同じことを考えてしまう状態、同じことを考えてしまう人の特徴、原因、改善方法について紹介しました。
同じことを考えてしまう人は、心配性、完璧主義、繊細などの特徴を持ちます。
いずれにしても、同じことを考えてしまうと不安感が増大したり、ネガティブ思考に陥ったりする可能性が高いです。
こういった状態を解決するためにも、頭の中に浮かんでいることを書き出したり、他人から意見をもらったりすることをおすすめします。
もし状態が解決しないようであれば、医療機関に相談するなどして、適切に対処することが大切です。